生理学研究室

研究内容

 精神科疾患(統合失調症、うつ病、躁うつ病、神経症、薬物依存症など)における個人の脆弱性(病気になりやすい体質・気質)に関係する遺伝子の解明や、向精神病薬の薬理効果の個体差などのメカニズム解明を目指している。

 脳内神経伝達物質のドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンおよび不安惹起に関与するDBI、気分安定剤のターゲット部位とされるGSK-3βなどに関連する遺伝子およびタンパクについて、精神神経疾患の治療薬物に反応して症状がよくなったレスポンダーとそうでなかったノンレスポンダーの遺伝子多型や表現形と、性格検査による気質とを解析し、病前性格に影響を与える遺伝子の探索や、各精神疾患における治療薬の薬理効果と遺伝子との関連について研究している。

 このようにして病気の予測や、副作用や治療効果の予測ができる安全な薬物治療を行うための「テーラーメイド医療のための」遺伝子検査の確立を目指している。また、遺伝子検査や性格検査とカウンセリングを行うサービスで、「ゲノスキャン・テーラーメイドサービス」「サイコスキャン・テーラーメイドサービス」といったベンチャー企業を立ち上げたいと考えている。


先生からひと言

 遺伝子検査や心理検査、超音波検査。これらを用いて精神疾患および身体疾患の検査を行い、患者個人にあった効率の良いテーラーメイド医療の確立をめざします。

 本研究室大学院に進学しようと思ってくれている学生さん、優先的に入室してもらえますし大歓迎です。大学院では修士・博士の学位のみならず、精神保健福祉士や超音波検査士の資格も取得可能です。


主な担当科目

生理学Ⅰ(1年前期)、生理学Ⅱ(1年後期)、生理学実習(2年前期)、臨床生理学Ⅰ(3年前期)、臨床生理学Ⅱ(3年後期)、臨床生理学実習(3年後期)、卒業論文(2〜4年)



 生理学実習では基礎的な心理テストや精神科学概論、病前性格の勉強に加え、心電図や誘発筋電図、聴覚・嗅覚・味覚、フローボリューム(肺機能検査の1つ)、頸動脈エコーなどの生理機能検査を実習します。

 更に、臨床生理学実習では脳波、残気量や肺拡散能、眼底、体平衡機能、心エコー、腹部エコー、自動血圧脈波などの生理機能検査を実習します。


令和元年度 卒業論文テーマ

・日本人におけるFyn tyrosine kinase遺伝子多型とアルコール依存症との関連研究

・日本人におけるメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素遺伝子多型とアルコール依存症との関連研究

・薬物代謝酵素遺伝子型判定結果と解説

・Transient型パターンによる視力矯正前後の視覚誘発電位(VEP)の特徴

・超音波診断装置を用いた葉間動脈および腎動脈血流のドプラ解析

・脳波・筋電図検査がストレスマーカーに与える影響と性格特性との関連